「古今和歌集」、「小倉百人一首」に詠まれている歌、「奥山に紅葉ふみわけ鳴く鹿の声きく時ぞ秋はかなしき」 が猿丸大夫の作といわれています(余談:これが花札の「もみじと鹿」の組み合わせのルーツ)。その歌を刻んだ歌碑が麓の駐車場の入り口にあります。 古来より「こぶ取り」の御利益があるとされているようですが、その因果関係は良く判りません。駐車場の入り口の大型の「こぶ取りの神様」の看板を見落とせば、通過してしまいそうな人気のない所ですが。最近では、「こぶ取り」が転じて「癌平癒」にも御利益があるとされ、知る人ぞ知るで、毎月の月次祭には大勢の人たちが祈念に来られるとか。その日は大型駐車場では地域起しの一環として地元の特産品を売る猿丸市が開かれ、バスの臨時便が出るほど賑わうということです。ここを訪れるのは、猿丸太夫が詠まれたように秋深くなってからが良いかもしれません。かのとき、「方丈記」の鴨長明、深草瑞光寺の開祖、元政上人らも太夫を訪ねて当地に足を運んでいたとか。なお、石川県金沢にも同じ御由緒の猿丸神社があります。
by fushimi_no_occhan
| 2009-09-03 22:10
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